風前の灯がヒットコンテンツに 『あ、安部礼司』に見る“ラジオドラマ”の可能性(オリコン)
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ラジオドラマとは、文字通りラジオで放送される声のみのドラマのこと。日本では1925年3月のラジオ放送開始直後から、さまざまなラジオドラマが作られ、みるみるうちに世間に浸透していき『炭坑の中』(NHK)などヒット作が生まれた。
だが、1939年にテレビ放送が実験的に始まり、その後映像として視覚でも楽しまれるテレビが一気に家庭に普及すると「ドラマ」もテレビへ移行。ラジオドラマの数は徐々に減っていった。そんな「逆風」どころか、”風前の灯”の中で立ち上がったのが、『NISSAN あ、安部礼司 ~BEYOND THE AVERAGE~』だ。
番組開始は2006年4月。当時、ラジオ全体で絶滅寸前だったラジオドラマを復活させ、ごくごく普通のサラリーマン「安部礼司」を主役に据えた番組が始まった。英語の「平均的な」を意味する「average=アベレージ」をもじった名前からして、その内容も軽いタッチのコメディスタイル。安部礼司がトレンドの荒波に揉まれる姿と、それでも前向きに生きる姿が描かれる話に思わずクスッとなる。憂鬱になりがちな日曜夕方5時に聴きたくなる番組を想定して作られた。