安部トシ子さんの花嫁相談室「花嫁の手紙、どう書いたらいいのかわかりません…」(25ansウエディング)
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花嫁の手紙は披露宴の定番ですが、必ずやらなければいけないというものではありません。感謝を伝える形はひとつではないので、一日が終わったときに、飾らない気持ちを綴った手紙をお母さんに渡すのもよいでしょう。具体的なエピソードが浮かばないのであれば「人前では言えなかったけれど、こんな気持ちをもっています」ということを手紙を通して伝えるだけでもよいと思います。
一方で、披露宴で花嫁の手紙を読むことにはメリットもあります。ゲストの前で披露すると思うと、どうしても「大きなエピソードを探さなければ!」と気負いがちになりますよね。けれど、小さくても真実の詰まったエピソードであれば、どんなに些細なものでもかまいませんし、それがあることで、その人らしさが見えてきます。手紙を通して彼の親戚が「きれいでクールな印象を受けるけれど、心の温かいお嬢さんだったのね」と気づいたりするのもこういうときです。自分でなければわからない、他人には伝えられない親への感謝の気持ちを言葉にすることで、そこに自分の人間性が見えてゲストにも理解していただける。そんな手紙が最上級ではないでしょうか。
また、花嫁の手紙のいちばんの意味は、それを書くにあたって今日までの自分を振り返り、親から受けた愛を思い出すところにあります。感謝の形は人それぞれですから、伝え方はあくまでも自分らしく。あまり定番で考えないようにしましょう。文章も同様ですが、定型のものは人の心を打ちません。親ごさんが遠い土地から来るなら、子どものときに使っていた地元の言葉で話しかけるのもよいと思います。不思議なもので、近い関係の間柄ほど、日頃感謝の言葉を言っているようで、改めて言う機会は少ないものなのです。どうしてもエピソードが思い浮かばないというのであれば、今日まで育ててくださったことへの感謝と、これから自分たちがどんな夫婦になりたいと思っているのかを伝えるだけでも充分です。
ただ、実際には結婚する年齢まで育ててくれた親に対し、感謝を感じるエピソードがひとつもないという人はいないとも思います。オフィース・マリアージュの花嫁相談室に来られる方も、最初は「親に特別に感謝するような話もないし」と言っていたのに、ヒアリングを重ねるうちに、ふと幼い頃の体験を思い出されたりします。「たとえばこんなことはなかったか」と丁寧なヒアリングを受けることで、その