安部トシ子さんの花嫁相談室「災害などで泣く泣くキャンセルすることが怖い…」(25ansウエディング)
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関東を直撃した台風19号。あのとき関東では外食チェーンやコンビニエンスストアなども、朝から閉店しました。それは従業員やパートナー企業の安全確保はもちろんのこと、そこに来るお客さまの安全をいちばんに考えてのことでした。
結婚式を決行するかしないかの判断ですが、そんな日に無理に結婚式を挙行した場合、招かれたゲストの方たちは嬉しいでしょうか。安全面ではどうですか?新郎新婦は、そこをいちばんに考えなければなりません。判断のタイミングとしては、交通機関がストップした、もしくは天気予報で「不要不急の外出はお控えください」とアナウンスされた時点で、中止の方向で会場と話し合いましょう。
実際、19号のときには「僕たちの結婚式なのだから、僕たちの判断でいいじゃないですか」と言ったカップルもいました。全身ずぶ濡れで電車も止まっているなかを会場に来るゲストの気持ちを考えると、そうまでして結婚式を挙げるのは幸せなスタートラインなのかしらと、考えさせられました。
会場側としては、準備をしてしまった分はキャンセル料として請求し、延期であればその他のものはスライドさせて追加料金はとらないところもありましたが、なかには「当日にキャンセルするとキャンセル料は100%です」とふたりに判断を仰ぎ、親ごさんも出席できない状況で結婚式を行ったホテルもありました。キャンセル料が100%となれば、日を改めて結婚式を行うのはほぼ不可能です。栓を開けてもいないドリンク類や、受けてもいないサービス料まで払わされるなんて、この対応はいかがなものかと、カップルが実にかわいそうでした。
かと思えば、「お客さまがどんなにやりたいとおっしゃっても、会場側としては反対です」と、ふたりを説得してキャンセル料はとらず、前泊されていたお客さまへは手厚いおもてなしをして「神対応」と言われたホテルもありました。
正直なところ、これまでは「沖縄でのウエディングは秋の台風シーズンを避ける」といった程度で済んでいましたので自然災害によるキャンセルは稀有な例とされ、業界でも審議をされずにここまで来てしまった感があります。けれど先の台風19号を期に、今回のように猛威を振るう台風に対して、当日キャンセルの場合はどうケアをするべきかなどが話し合われるようになりました。
今は結婚式に対する保険も充実してきて、やむなくキャンセル