松坂が漏らした本音 「まだイチローさんみたいには言えないですね」(東スポWeb)
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【取材のウラ側 現場ノート】21年前の記憶がよみがえった。1998年12月28日、横浜高・松坂大輔が東京プリンスホテルで、単独での西武入団会見を行った。当時の東尾監督からライオンズブルーの帽子をかぶせられ、笑顔を見せた姿を昨日のことのように思い出す。
「横浜ベイスターズ以外なら社会人」と表明するも、3球団競合で西武が交渉権を獲得。プロ入りするかに日本中が注目する中、年明け間近に結論が出た。会見場にはテレビカメラ16台、268人もの報道陣が詰めかけた。無数のフラッシュに照らされる姿は、本当に華やかだった。
そんな晴れ舞台に、担当記者だった筆者はまさかの遅刻。バツ悪そうに大量の取材陣に紛れ込もうとする筆者に、松坂は「えっ、今来たの? でも囲み(取材)まだだからセーフだよ」と慰めの言葉をかけてくれた。いや、社会人として完全にアウトでした…。
長い時間を経て松坂は戻るべき場所に戻ってきた。11日に行われた会見場も21年前と同じ東京プリンス。前回は将来の夢を語ったが、今回はキャリアに幕を閉じる前の決意の場となったはずだ。
シーズン中、去就報道が出始めたころ、松坂がこんな言葉を漏らしたことがある。「イチローさんは引退会見で『後悔なんてあろうはずがない』と言っていた。今のままじゃ、自分はああいうふうには言えないなぁ。そうなれるように、僕もやらなきゃね」。ぜひとも最高の幕引きを。故郷のライオンズで燃え尽きてほしい。
(楊枝秀基=1999~2001年西武担当)