《ブラジル》マラニョン州=先住民保護に国家治安部隊=環境相は死者への顕彰拒否(ニッケイ新聞)

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 【既報関連】マラニョン州ジャニパポ・ドス・ヴィエイラス市の国道226号線で7日、先住民のグアジャジャラ族襲撃事件が起き、同族のリーダー2人が死亡したのを受け、セルジオ・モロ法相が9日、国家治安部隊(FN)の派遣を決めたと9、10日付伯字紙、サイトが報じた。  FN派遣は10日から90日間の予定で、11日昼頃に現地入りする。FNは国立インジオ保護財団(Funai)を支援する事になっており、カナ・ブラヴァ・グアジャジャラと呼ばれるグアジャジャラ族の居住地域に入る。活動目的は、先住民と非先住民、Funai職員らの肉体的かつ道徳的な安全を保障し、不安などを取り除く事で、派遣期間の延長もあり得る。活動の詳細は現地で協議されるが、FN到着までの治安管理は軍警が担当する。  Funaiは、国道226号線では頻繁に強盗事件が起きており、7日の事件も強盗事件と関連がある可能性を指摘するが、国際社会では、法定アマゾン内の先住民迫害や、森林伐採や森林開発に反対する人々の粛清と見ているようだ。  事件の犯人や背景はまだ明らかになっていないが、マドリッドで開催中の気候変動枠組条約締約国会議(COP25)では、リカルド・サレス環境相と環境関連の非政府団体(NGO)などの代表者との会合で、死亡した2人の先住民リーダー顕彰の時が持たれた。  顕彰の時を持つ事を提案したのは、NGOアレグリア・エ・サウデの代表のカエタノ・スカンナヴィノ氏だ。同氏は会合冒頭で「アマゾンでこれ以上の血が流されるのを防ぐため、立場を超えて祈ろう」と呼びかけ、皆で手を取り合い、1分間の黙祷の時を持った。  だが、サレス環境相は他の参加者と手をつなぐのを拒んだ上、森林伐採を防ぐためには国際社会からの資金援助が必要だと訴える一方、法定アマゾン内の住民の8割は市街地に住み、同地域の資源から得る収入や資金、雇用を必要としているとし、開発を擁護しただけで、会場を後にした。  同会合では、ダヴィ・アルコルンブレ上院議長が「パリ協定離脱は議会が承認しない」と明言。また、イザベラ・テイシェラ、マリーナ・シウヴァの2人の元環境相も演台に立ち、「これまでのCOPで培ってきた働きを台無しにしている」として、現政権の環境政策を批判した。

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(2019/12/11)