巨人・原監督、強みは古今東西理論 メジャーの最新概念から東洋の「丹田」まで…還暦過ぎても怠らぬ自己更新(夕刊フジ)

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 巨人・原辰徳監督(61)は第3次政権1年目の今季、メジャーの最新理論を織り交ぜるなど新境地を見せてきた。一方で緊張感のある短期決戦に入ると、精神野球の懐かしい香りもよみがえってきた。  昨秋に原監督の5年ぶり復帰が発表された際、「時計の針を戻すのか」という反応は少なくなかった。本人が「今までのキャリアは僕の中ではない。1年目の新米監督で戦おうと思う」と所信表明しても、懐疑的な思いをぬぐえなかったのは本紙記者だけであるまい。  指揮官としての実績は球界随一。年齢を重ねるほど、成功体験に固執するものだ。だが年明けに「丸か坂本を2番で使いたい」とぶち上げたとき、変化の予兆を感じさせた。昨秋の段階では、原監督自身が「メジャーじゃ2番に強打者を入れるチームも多いが、結局は世界一になっていない」と否定的だったからだ。  この変心はイチロー、岩隈の通訳など米大リーグ14年間のスタッフ経験を買い、原監督が昨秋から球団フロント入りさせた“ブレーン”の影響も大きいだろう。メジャーの最新理論を貪欲に吸収。8月下旬の試合後、先発桜井を「彼のいいところは『ピッチトンネル』からカット、真っすぐ、シュート。そこに違うカーブ」と評するのを聞き、失礼ながら番記者たちは心底、驚いた。  「ピッチトンネル」とは、投球のデータ解析が進む米球界で流行中の概念。さまざまな球種が、いかに打者の近くまで同じ軌道(トンネル)を通るかが、球種の見極めを難しくする上で重要というものだ。日本の球界OBで今、何人の辞書にある言葉だろうか。  還暦を過ぎてなお自己更新を怠らない若大将。だが一皮むけば、かつての熱血がいまだたぎっている。クライマックスシリーズで初黒星を喫した11日の阪神戦(東京ドーム)後、高校と大学で直系の後輩、田中俊の打撃に苦言を呈し、26歳に次のように注文をつけた。  「やっぱり大きな試合になれば小手先の野球は通用しないよね。『丹田』に力を入れた状態で野球をするのが大事」  「丹田」とは下腹部にあり、気を集めて練る部位とされる抽象概念。東洋医学や武道、旧日本軍や昭和の野球でも重視された。最新のスポーツ科学だけでなく、古式ゆかしい精神論も健在。「ピッチトンネル」から「丹田」まで、古今東西の英知を柔軟に取り入れる引き出しの多さが、令和もなお「若大将」と呼ばれる指揮官の強みだ。(笹森倫)

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(2019/10/13)