安部政権と皇室、そして天皇制について~適菜収と清水忠史が語る~(BEST TIMES)
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清水 僕が入党したとき、日本共産党は天皇制廃止を唱えていました。党の政策として君主制を廃止すると。この記事の写真はこちら適菜 今でも、民主共和制の実現をはかるべきだと言っていますよね。
清水 でも、今の日本がおかしいのは天皇制があるからではないと認めた。たしかに戦前は天皇に絶対的な権威があったので、いろいろな矛盾が発生したけど、今は違う。オスプレイが飛ぶのも、消費税が上がるのも天皇制のせいではない。今の天皇は国権に関する権能を有さない。政治的な影響力はありません。エリザベス女王は施政方針演説をやったり、緊急時の首班指名ができるから政治的権力はありますが、日本は象徴天皇です。天皇制のもとであっても、世の中をよくすることはできるという日本共産党の認識の発展があった。だから、憲法も天皇条項を含めて、全部守ると。国会の開会式にも出ると。これはある意味での踏み込みでした。
適菜 一方、皇室に対して一貫して不敬な態度を取り続けているのが安倍政権です。二〇一六年八月に、天皇陛下(今の上皇)が「お気持ち」を表明されると、官邸は、宮内庁長官の首をすげ替えた。明らかな嫌がらせです。しかも安倍は被災者の方々に寄り添う天皇陛下のものまねをして、茶化してみせた。これは亀井静香が明らかにしていますが、安倍の皇室に対する憎しみは普通ではないですね。橋下もかつては大統領制を唱えていた。安倍と橋下維新が組んで改憲すれば、皇室が潰される可能性がある。だから日本共産党は「皇室護持」を打ち出したほうがいい。それとこれまでの皇室に対する態度を、党として一度きちんと謝罪したほうがいいのではないですか?
清水 実はそういうつもりはありません。
適菜 ははは。
清水 それでも、天皇陛下の出席する開会式にも出ますし。さすがに園遊会には行ったことはないですけども。東日本大震災のときに、天皇が被災地を慰問したことについては、党のトップが「非常に共感します」とコメントを出している。今の天皇(上皇)は平和主義者です。だから、安倍は天皇を毛嫌いしている。天皇は、沖縄や平和の問題についても、政治的枠組を超えないところで、最大限の努力をされていると思う。そこは僕もお慕いしているところがあります。民主党政権のときに、小沢一郎氏が習近平と天皇を無理矢理会わせたでしょう。僕ら、天皇の政治利用だと批判したん