安部篤史、日本AS史上初の男性メダリスト!足立夢実との混合デュエットで涙の銅(スポーツ報知)
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◆世界水泳第4日(15日、韓国・光州)
【光州(韓国)15日=ペン・太田倫、カメラ・竜田卓】アーティスティックスイミング(AS)の混合デュエット・テクニカルルーティン(TR)決勝で安部篤史(36)、足立夢実(30)組=ともに楓心舘ク=が88・5113で銅メダルを獲得した。採用3大会目で日本勢は初メダル。安部は日本AS史上初の男性メダリストになった。ソロ・フリールーティン(FR)予選で乾友紀子(28)=井村ASク=は、92・5667点の3位で17日の決勝に進んだ。
男子ASの歴史に、安部が記念碑を打ち立てた。決勝で自己ベスト更新の88・5113。表彰台を確信すると、熱いものが頬を伝った。「目標にしてきたメダルが取れた。とにかくうれしい。メダルって重いんだな」。胸に輝く銅メダルを感慨深げに見つめた。
15年世界選手権(ロシア)で初採用された混合デュエット。足立とともに3度目の挑戦だった。ソロでも2度出場の足立と、14年のタッグ結成当初はついていくのがやっと。一般市民も泳ぐプールで個人練習を積んだり、地道に追いついてきた。「世界水泳は“ブラウン管”の向こうの世界。夢にも思っていなかった結果。水泳をやっていてよかった」と、歩みを振り返った。
妻夫木聡主演の01年の映画「ウォーターボーイズ」を見てASを始めた。15年の世界選手権後に一度競技を離れたが、「目標がある」とメダルの夢を追って復帰した。パートナーの足立は「頼もしくなった。なかなか試合で力を出し切れず、もどかしいこともあったが、すごい成長」と、たたえた。
非五輪種目でもあり、日本にも世界にも“ウォーターボーイズ”はまだまだ少ない。安部には、ASの魅力を伝える伝道師の役割もある。「混合デュエットは間違いなく五輪種目になる。後輩たちにとっても大きな一歩」。リアル・ウォーターボーイが胸を張った。
◆安部 篤史(あべ・あつし)1982年8月30日、東京・練馬区生まれ。36歳。高校時代までは競泳選手だったが、卒業とともに一度引退。帝京大入学後にASを始める。水中パフォーマンス集団「トゥリトネス」に入団し、03年のドラマ「WATER BOYS」(山田孝之主演)にも出演した。15年世界選手権は混合デュエットで初出場しTR5位、FR7位。17年世界選手権はともに4位。172センチ、65キロ。趣味はAS。