香港若者ら議会を一時占拠 治安部隊が強制排除(産経新聞)
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【香港=藤本欣也】香港が中国へ返還されて22年を迎えた1日夜、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回などを求める若者ら数百人が立法会(議会)に突入し、議場などを一時占拠、設備などを破壊した。2日未明、香港の治安部隊が若者らを強制排除した。
逃亡犯条例改正案をめぐっては、学生らがこれまで平和的なデモを行い、広範な市民の共感を得ていた。今回の暴力行為により、市民の支持が離れる可能性がある。「逃亡犯条例」改正案をめぐる香港の混乱は大きな転換点を迎えた。
香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は同日未明、緊急の記者会見を行い、若者らの破壊活動について「違法な暴力行為だ」と厳しく非難、違法行為を徹底的に追及する方針を示した。
立法会の占拠は、ヘルメットやゴーグル、マスクで顔を覆った一部の過激な若者が扇動した。鉄棒でガラスなどを割って突入し、制止しようとした民主派議員ら約60人が負傷。若者らは議場内の設備や歴代議長の肖像画などを破壊した。
一方、1日の返還記念日恒例のデモ行進には、約55万人(主催者発表)が参加した。